My inmost thoughts
~ユジンへ~②
「ハシバミの匂いは父さんのにおいだった」
授業をさぼった罰に落ち葉掃除をしていたときに
君は落ち葉を燃やしながらそういった。
父さん…
そう、僕は父さんを探しに
この町にやってきたんだっけ。
会ったらもういけないのかな。
会いたいけど我慢したほうがいいのかな。
本当は君に相談したいけど…
ユジン…
君ならどう思う?
「会いたいのに理由なんてないよ」
ユジン…僕もそう思ってたんだ。
放送室で待ってくれた君。
うれしそうにレコードを選ぶ君。
ユジン…
いつの間にか君を見つめていたよ。
そんな自分に驚きもした。
「この曲、この前弾いてくれた曲だね!」
うれしそうに笑う君を見つめていた。
『初めて』のレコードを君にあげるって言ったのに
「あんたが弾くほうがずっといいよ!」
そう言って、少し瞬きしながら照れる君。
ユジン…
僕も思わず、映画に誘ってみたりして、
『初めて』…だったよ。
誤解しないでほしかった。
あいつのことはなんだか腹がたったんだ。
なんでも持っているあいつには。
僕の父さんも…
でも、君だけは違う。
ユジン…
わかってほしい。
「秘密の多い男ね!」
君にそういわれた時、「すべてうそだ」っと言ってしまった。
ごめん…
違うんだよ…
ユジン…
違うんだ…
闇の中で足をくじいた君を見つけた時、
君は僕の中に飛び込んできた。
泣きながら…飛び込んできた。
すべての誤解が解けていったよ
僕はユジンの事、
本当に好きだから…
そう、…好きだから。
「憎んでないなら」
僕はそういって、君の手を握ることができた。
ユジン…
君の事、好きだから。