2019年4月3日~4月13日:イタリア旅行・・・第二日目その2
2019年4月4日その2:ベローナ~メストレ
4月4日、午後、バスは次の目的地のベローナへ向かう、今夜のお宿のベネチアのメストレ地区にあるホテル「アントニーメストレ」まで行く。

天気が悪く夕方の気配がするが、昼食後すぐの時間です。街路樹がシルエットのようになっていてとても風情がある。
丸い小さな実がたくさんぶら下がっているが、何という木かしら?こういうのがすぐに分るとうれしいけれど、樹木はなかなか難しい。 トチノキ、プラタナスとも呼ばれている樹でしょうか?、確信は持てません。
 ミラノの郊外の住宅地を抜けてベローナへとバスは走る。169キロ2時間半あるいは3時間以上かかりそう、住宅地の門や生垣に、藤の花が満開で美しい色を見せている。花の咲くのが早いですね。日本では5月の連休の頃がいつも満開のような気がします。
  やがてバスは高速道路4号に入り田園地帯を走ります。ワイン用のブドウ畑だったり、農地だったりします。高速道路はアウトストラーゼというそうです。アウトは車、ストラーゼは道路、車専用道路4号、高速道路4号です。

ミラノから私の行きたかったガルダ湖の傍を走って20キロほどでベルーナの街です。ガルダ湖は、昨年見た映画「Call Me By Your Name」 でローマ時代の遺跡発掘の舞台となって出てきたところです。「Grote di Catullo」というローマ時代の遺跡がある避暑地です。こんなに近いなら一目見たかったな~~
車内は旅の疲れからウトウトしている人が多いです。私は勿体なくて寝ていられません。車窓からの景色を思いっきり楽しみます。車が増えてきました。そろそろベローナに着きます。強い雨が降っています。もう夕方の5時ごろです。
  ベローナの町を流れるアディジェ川沿いが世界遺産の旧市街です、ここはシュークスピアノの「ロミオとジュリエット」の舞台となった街です。反対側には近代的な街がひらけています。
 バスは遺跡の傍�を通って、駐車場へと行きます。お城の城壁なども見える細い道を走って行きます。
  ヴェローナの中心部に位置するお城でカステルヴェッキオ城です、現在は私立美術館。中世ヴェローナの巨大なお城だったのをイタリアの建築家カルロス・カルパによって美術館に建て替えられた建物とか。新市街地にバスは止まります。雨がジャージャー降っています。
 橋を歩いて対岸の歴史地区にやってきました。まだまだ冷たい雨です。川の袂に大きなオリーブの木が茂っていました。イタリアだなと感激です。

          
 古代ローマ時代の門でヴェローナの正面玄関と言ってもよいボルサーリ門をくぐり抜けて旧市街地へ入って行きました。
 雨のため、いつもより人は少ないようですが、それでも多くの人が歩いています。古い石畳の道を歩いていくと、
  
いきなりこんな円形闘技場が目に飛び込んできました。びっくりしました。本当に勉強不足でした。ヴェローナにこんなに立派なコロッセオのようなものがあるなんて、こちらの方が立派という意見もあるくらいだとか、とても美しい建造物「アレーナ・ディ・ヴェローナ」です。アレーナとは敷地に敷いた砂のことだそうです。

ここは人対人の格闘技の場でしたがやがて人対猛獣の闘技が行われていたとも、それは無かったとの意見もあるようです。そうであってほしいと思いますが、諸説様々です。
18世紀以降になると曲芸、バレエなどの様々な用途に使われるようになり、現在は野外オペラで有名です。1913年から野外オペラ・フェスティバルが行われるようになりオペラ歌手のマリア・カラスが ここでイタリアデビューを果たしたそうです。  
  長径139メートル、短径110メートルの楕円形のこの闘技場はローマ帝国初代皇帝アウグストゥス(在位 前27年 - 14年)の統治末期か、あるいは遅くとも30年頃には完成したと考えられている。収容人員は25000人、凄いですね。

外観は2階建てのアーチ(あるいはアルコーブ)で創建当初はこのさらに外周に大理石造り、3階構造のアーチの外壁があったが、1117年の地震で大部分が倒壊、僅かにその遺構を北西側に留めるのみとなる。 
ヴェローナの街の中心地に位置し、ホテル、レストランなどが軒を連ねている。どの店もテラスに椅子テーブルを並べてお茶が出来るようになっているが、今日は雨のため、閑散としていて、寂しい限り。 
 ちょうど一周して戻ってきた感じ、雨の中の訪問を記念にと写してもらう。
 外壁の残った所が、危うい均衡を保って立っています。紀元前の時代に本当に素晴らしい技術があったということで文化の厚みを感じました。
 次はシェークスピアの戯曲「ロメオとジュリエッタ(ロミオとジュリエット)」のジュリエッタの家の中庭に来ました。雨傘がぶつかり合う、人波です。

ジュリエッタが「ロメオ、ロメオ!」と叫んだというベランダもあります。
その下にはジュリエッタの像が建っていて、その胸に触ると、幸せな恋が実るとのこと、皆さんが競って、記念写真を写しています。 しかし、二階のベランダは観光客の要望によって、作られたのだとか。この街にはロメオのモデルになった「ロメオの家」というのもあって場所的には目立たない所らしいですが、多くの観光客が訪れるそうです。
  私はどこをみても感心ばかりです。本当にすごいです。シェークスピアはイタリアには一度も来たことが無いと言われています。それであの小説を書き、また明日行くベニスを舞台の戯曲「ベニスの商人」 も描いています。それほどに当時のイタリアは知れ渡っていたのですね。いろいろな情報を集めて書いたのかと思います。
ヴェローナの旧市街中心にあって観光客に人気のエルベ広場。毎日市場が開かれているそうです、雨でなかったら面白かったと思います。
  観光も終わりに近づき、また雨の中、バスまで戻ります。 
商店街の大理石の歩道です。近くでとれる大理石で作られたそうです。ガイドさんが足元を見てください、と言われて見たら、なんと、アンモナイトの化石入りの大理石です。ほかに小さな虫も入っていたり、びっくりしました。こんな大理石、初めて見ました。 
  旧市街への玄関口に戻ってきました。またこの門をくぐって アディジェ川に掛かる橋を渡って新市街へ出ます。
ランベルティの塔はヴェローナで一番高い建物です。 対岸からも良く見えます。
サンタナスターシア教会の塔が見えます。ピエトラ橋の近くにありフレスコ画「聖ジョルジと王妃」で有名な教会だとか。
 
 アディジェ川に架かる5連の石造アーチの美しい橋・ピエトラ橋です。 戦争や自然災害で何度か架け替えられ、左岸側の一部が古代ローマ時代に、右岸側は1298年に再建されました。さらに、中央部分は1520年に再建されたもの。部分ごとに建て直されてきました。その後も、第二次世界大戦時にほとんど崩壊し1957年に石材を使い復元されたピエトラ橋です。相変わらず雨が良く振っています。
今日の夕食は魚料理です。その前に、スパゲティが出てきました。トマトのスパゲティ、ああ、イタリアに来ているんだとうれしく感じるおいしいスパゲティです。
  今日のメイン料理は魚料理です。白身のお魚です。癖のないお味です。きっとなまず系のお魚かなと思います、日本では殆ど食べるとは聞かないですが、こちらではよく食べるようです。白のグラスワインを飲みました。 
 
雨の中、観光に頑張りました。暖かいお部屋へ入ってホッとしています。ヴェローナから 約115キロ、バスで2時間近く走ってベネチアのメストレ地区のホテルへ入りホッとしました。

今日は「最後の晩餐を見て、雨の中バスで3時間以上かけてベローナへ。そして、ジュリエットの家、それ以上に感動したアレーナ・ディ・ヴェローナ、イタリアの旅がますます楽しみになりました。
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