My inmost thoughts
~ユジンへ~29
サンヒョク…
ユジンの彼だった人…
僕とユジンとの事で、
一番傷ついた人…
彼はユジンがどうしても僕に会いたいと
連絡を絶っている僕に言ってきた…
僕はもう、この韓国を去ろうと思っていた…
そんな僕に、…
サンヒョク…君には本当に迷惑をかけしまった…
そして、君の心を深く傷つけてしまった…
すまないと思っている…
ユジナ…
君は会社を辞めるつもりなんだね…
仕事にプライドを持っていた君に…
僕達の事は君の環境までも奪ってしまった…
僕はユジンと会う日…
ユジンが会社から出てくるのを
ずっと見つめていたんだ…
「元気だった?…」
君の健起な瞳は切なかった…
僕は何も君にしてあげる事できなかった…
「何も知らずに別れられたら…
良かったのに…」
本当にそう思うよ…でも
僕は君と出会ってから…そう10年前から…
君と別れたりはしないと思っていたんだ…
ユジンの瞳を見つめている…
「チュンサン、愛している」
君のその言葉がどんなにいとおしいことなのか…
いけない事じゃない…悪いことじゃないんだ…
今は宝物のように僕の心に残しておきたいと思う…
愛し合ったことは恥じゃない…
どんなに大切な記憶だったか…
君が涙を流して話すその瞳を
僕は見つめつづけることができなかった…
この記憶を忘れる事は絶対にないと…
記憶は私のものだからひとつ残らず、覚えている…
死ぬまで忘れることはないと…
ユジナ…ありがとう…
僕は、君を忘れない…
僕は君が作った「不可能の家」の模型を
壊さないようにかかえた…
「心の中の家があるから…」
君と出会った頃の記憶がよみがえる…
そうして僕達は決して振り返る事なく
別々の道を歩いていった…
♪
言わなくてもわかってる…
僕達はいつもそうしてきたから…
愛しただけ幸せになれるなら…
僕は喜んで君を送り出すよ…
約束して…いつかは戻ってくると…
僕がいなくても幸せになると…
すっと長い間…
辛そうな君をこれ以上…
ごめんね…
monumentより
君のつくった不可能の家を見つめながら…
僕は君の言葉を思い出していた…
僕は君の心の家には住めなかったんだ…
そう思うと…
泣けてきたよ…
僕の周りの景色が白くなった…
ユジナ…
視力を失うかもしれない…
生命の危険…
医者の言う言葉は僕に発せらている言葉なのだろうか…
でも…
もう、しようがない事なのだろう…
ユジンに会って愛することが出来なくなったのだから…
もう、今の僕には必要のない光…
サンヒョクの父がやってきた…
「チュンサンは私の息子だと…」
僕は耳を疑った…
僕の父親が目の前に居る…
いったいどういうことなんだ…
その人は僕の前で泣いていた…
「ごめん…許してくれ」と…
納得のいかない事…
僕の下した結論、辛い決断はなんだったんだ…
かあさん…どういう事なんだ…
「ごめんね…」
あやまる彼女の声に…涙に…
僕は初めて怒りを覚えた…
「ユジンと僕とを引き裂いてどうしてうそをついたのですか…」
そんな事言っても…
もう何も変わらないはずなのに…
僕は、初めて…母を責めた…
憎いと思った…
情けなかった…
母は生きていけなかったのだ…
僕の存在までも…
彼女の愛する人との間に出来た子供だと思わないと
生きていくことができなかったのだ…
それほどの激しい愛の中に彼女の生きるすべがあったのだ…
もう…どうする事もできない…
ユジナ…
ごめんね…
最初へ 続く