掲載日:2007年03月11日

春は何色?『春のワルツ』来日会見

『冬のソナタ』などユン・ソクホ監督が手がけた四季シリーズの完結編、BSで放送されて話題となっている『春のワルツ』がBSでの好評いよいよ4月7日(土)からNHK総合テレビで放送されます。地上波進出を前に、主役のソ・ドヨン、ハン・ヒョジュ、そしてユン・ソクホ監督が来日しました。みずみずしいキャストで注目!の『春のワルツ』。主演の2人の意気込み溢れる会見の模様をお伝えします。
(『冬のソナタ』ではホワイト、『夏の香り』ではグリーン、『秋の童話』ではブラウンとテーマカラーで映像を描くユン・ソクホ監督。さて、『春のワルツ』は何色でしょうか。

役になりきって日記を書いたことも

プレス:
初主演で役作りで苦労されたかと思いますが、どんな点が大変だったのか教えてください。

ソ・ドヨン:
私が演じるチェハは、アイデンティティーが混乱した人物です。他の人の人生を生きるというのはいったいどういうことなのかと言うことで悩みました。それを見つけるのが大変でした。また、プロのピアニストとしての彼を表現するのも苦労しました。プロのピアニストの公演を聞きに行ったり、演奏のDVDを見たりして理解を深めました。ドイツ語やワルツの勉強をし、できるだけチェハのキャラクターに近づくようにしました。

ハン・ヒョジュ:
監督が私を起用してくれたイメージがあるため、私が持っているもともとの姿を自然に見せようという努力をしました。自分自身をウニョンに重ねようとしたのです。それでも彼女の気持ちが理解できないときは、ウニョンになりきって日記を書いたり、亡くなった母への手紙を書いたりしました。

プレス:
主演のふたりの長所を短所を教えてください。
ユン・ソクホ監督
ソ・ドヨンさんの長所から話したいと思います。韓国の俳優はやわらかさと意志の強さを併せ持った人が多いのです。例えば冬のソナタのチュンサンがそうです。しかし、今回の『春のワルツ』では、ヨーロッパ的な高級感やピアニストが持っている感覚などがあり、イメージにピッタリだったと思います。演技は新人だったので前半苦労した点もあり、それは本人も自覚しているのではないでしょうか。でも、途中で開眼し、演技力がめきめきついてきました。一方、短所ですが、もう少し融通が利くところがあってもいいのでは、ユーモアがあってもいいのではという気もしました。

ハン・ヒョジュさんについては、オーディションのときに「高校のときにスマイル賞をもらった」という話をしていました。明るく健康的なところが長所だと思います。逆に短所は、たくましいところです。野性的な感じがあるのですが、これから恋をして傷ついたりすれば、変わってく

韓流スターを意識したことはない

プレス:
四季シリーズの最終章に出演したことで韓流スターとしての意識を強くした、ということはありますか?

ソ・ドヨン:
今回主役を演じることが決まったときは、最初は責任感とプレッシャーで押しつぶされそうでした。しかし演技を進める中で感情を込めるというのはどういうことか分かったような気がします。監督はこれまで多くのスターを輩出していますが、特にそれを意識したことはありません。ただ、日本の皆さんも期待をかけてくださっているということで、私もそういうスターになれればいいなと思っています(笑)。

ハン・ヒョジュ:
私は韓流スターというのを意識したことがありません。ただ、『春のワルツ』を日本で多くの方が意識してくださっているというのは感じます。時々日本の方からファンレターが届くんです。ハングルで書いてあるのを見ると、「日本にも私のことを知っている人がいるんだな」とありがたい気持ちがします。

プレス:
日韓の文化の開放がまだ全面的にオープンではない中、注目のドラマの主役に抜擢されたことについてどう思いますか?

ソ・ドヨン:
文化は歴史を超えて人の心の交流を促してくれるものだと思います。私は日韓の文化の差などについては、あまり深く考えたことはありません。ひとつのラブストーリーとして皆さんの心に残ってくれればという風に思っています。

ハン・ヒョジュ:
韓流ブームといわれていますが、これは良いことだと思います。ドラマを通じて文化の可能であること、和解や理解が進むこと。そういう作品の主演ができたことをうれしく思います。

プレス:
春のワルツが四季シリーズの完結編となりますが、監督は新しいシリーズを撮る予定はありますか?

ユン・ソクホ監督:
シリーズものは以前も「カラーシリーズ」というものを撮ったことがあります。まだ形になるかどうか分かりませんが、自然に関心がありますので自然をコンセプトにしたものをやりたいと思います。例えば空や大地や風……。そういった作品群を作ってみたいですね。

話しながら照れていたのが印象的なふたり

「キャスティングの魔術師」とも言われるユン・ソクホ監督の作品に出演したペ・ヨンジュンやソン・スンホンなどが、日本をはじめとするアジアで大人気となりました。最新作の主役に抜擢されたソ・ドヨンとハン・ヒョジュも、みずみずしくも可能性と存在感を感じさせる、とっても魅力的なふたりでした。

そして、冒頭の質問「『春のワルツ』のイメージカラーは?」の答え、お分かりになりましたでしょうか。ヒントは、写真にも出てくる菜の花の色……。そう、イエローです。その理由をユン・ソクホ監督は「子供時代に見ていた菜の花の黄色が印象的で、それを使いたいと思いました。黄色は危険を意味する色でもありますが、菜の花は茎の緑と絶妙な調和が取れています。ドラマの中でも一人では危険なチェハが周りの人とハーモニーを奏でて行く様子を描きたかった。それをこの花のイメージに込めました」と語っていました。

ソ・ドヨンプロフィール

1981年生まれ。兵役を終えた2003年にファッションモデルとして活動を開始し、ファッションショー、雑誌、CMなどで活躍。2004年にモデルとして出演した番組『シングルズ・イン・ソウル~メトロセクシャル~(原題)』で注目を浴びる。2005年、新人ながら『春のワルツ』の主役に抜擢され、神秘的なイメージでさらなるファンを獲得する。2007年2月には『MBCベスト劇場』の『健忘症』に主演。

ハン・ヒョジュプロフィール

1987年生まれ。2003年、ミス・コンテストに優勝後、芸能界入り。2005年に人気コメディー・ドラマシリーズ『ノンストップ5』でデビューすると、次々とミュージックビデオの出演依頼が舞い込み、またたく間に人気音楽番組『人気歌謡』のMCに抜擢される。さらにヒット映画の続編『マイ・ボス・マイ・ヒーロー2』で映画デビューも果たす。ドラマ『春のワルツ』の主役への大抜擢と勧告での放送を終え、映画『とても特別なお客さん(原題)』に出演。現在はドラマ『空のように 大地のように』(原題)に出演中。

■特別番組『ようこそ「春のワルツ」へ』
『春のワルツ』が地上波で放送スタートするのを記念して、3月31日(土)NHK総合テレビ午後11:10~11:55に特別番組「ようこそ『春のワルツ』へ」がオン・エアーされます。

会見に先立って収録も取材する機会があったのですが、ドラマの見どころや主役の2人のトークなど充実した内容満載! のプログラム。ドラマ撮影のエピソードでは、ソ・ドヨンが撮影中に顔を負傷したときの映像(ごつっ! と音がして痛そう)や、ハン・ヒョジュが役になりきるために書いたという「秘密日記」も大公開。

とても気になったのは、ソ・ドヨンとハン・ヒョジュの「仲良し」ぶり。「演じている間は主人公の気持ちになりきって恋に落ちた」というドッキリ発言も飛び出し……。「実際の2人は共演して恋が芽生えたとか?」という質問には、ソ・ドヨンの意味深な答えも(ぜひ、オンエアでチェックしてみてくださいね!!)

ゲストはソ・ドヨンの大ファンという宮川花子と、『冬ソナ』でユン・ソクホワールドにはまったという乙葉。宮川花子の超鋭いツッコミぶりも注目です。

モデル出身の長身が印象的なソ・ドヨン


見かけによらず(?)ボーイッシュなハン・ヒョジュ


個性的なゲストたちとの掛け合いにも大注目!
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