2018年7月28~29日:2018ゆふいん音楽祭
 
昨夏に続いて今年もゆふいん音楽祭の案内を頂きました。
一日目は2時よりガラコンサート、 19時より~Yufuin香コンサート~そして、二日目は午後2時からコンサートです。
ロビーでは、お客様、スタッフの皆さんが歓談したり、寛いだり、張られている思い出の写真を見たり、一年振りの音楽祭の雰囲気が楽しいです。 
会場へどうぞ、との声にホールへ入ります。 
 ステージの両側にはモンステラの立派な鉢が置かれています。
観客はカメラ撮影が禁止なので、写真はありません。しかし、その分、しっかり音楽を聴くことが出来ます。
 ガラコンサートは1時間ちょっと、出演者の皆さんは音楽祭Tシャツを着て演奏をされます。演奏が終わって、チェロをかついで出てこられた河野文昭さんと、中谷健太郎氏が話しをされています。今年もようこそ、楽しみです、と、私も挨拶をしました。
小林美恵さんも出て来られて、健太郎さん、みさこさんとお話をされています。
私は「赤いサンダルがカ―キ色のパンツの下でリズミカルに動くのが可愛かったです」と言うと、「頂いたTシャツが黄色だったので、こちらへ来てパンツ買ったのよ、」と、笑顔の小林さんでした。 
今度は何が話題になっているのかと思ったら、夫が耳につけているヘッドホーン型の補聴器のお話で盛り上がってました。 
ピアノの野田清隆さんが、スタッフをしていたことを覚えて下さっていて、「今年は来ましたよ、」と、わざわざ挨拶をして下さって、記念に写真をと写して下さった。「プログラムがとても楽しみです。」私もうれしくてご挨拶をしました。 2009年の第35回ゆふいん音楽祭以来の野田さんでしょうか?なおなお素敵な演奏が楽しみです。
夕方、私たちは、中谷氏の庄屋へお邪魔しました。以前に雪の結晶の紙細工をお届けしたら、飾っておきますよ、と言って下さった中谷氏、本当に飾ってあってうれしかったです。 
 雪の結晶の研究で有名な中谷宇吉郎氏の甥になる中谷健太郎氏です。宇吉郎氏の二女の不二子さんが今年「高松宮殿下記念世界文化賞」を受賞されて、由布院へも来られて、この雪の結晶を見て下さって喜ばれたとお聞きしてとてもうれしく思いました。
少し草臥れて見えるのでまた新しく作ってお持ちしたいと思いました。
庄屋にはいくつかテーブルを置いて寛げるようになっています。そこへまたお客様が来られて、ご一緒にお話をしました。自然災害の多いこと、大分では今、飯田高原の自然を守ることが求められているお話とか、聞かせて頂きました。 
 蓄音機を回して下さる。手回し式プレイヤーで黒いレコード盤SP盤です。時々、チリチリ ジーなどという音も出たり、でも、とても温かい音がします。

楽しくてつい長居になりますが、次のコンサートまでに食事をしないといけないのでお暇しました。

湯の岳庵で食事にしました。「山飯」です。大分の食材がいろいろ並びました。地元産のじゃがいもに鶏の燻製、鯉の洗い、豊後牛、野菜の天ぷら、鴨肉とズッキーニ、蓮芋、クレソンなどの煮物、冷たいコーンスープ、ナメコ汁、プリンに水出しコーヒー、漬物、と、本当に優しい味のお料理、とってもおいしく頂きました。
19時からYufuinの香りコンサート、「ドヴォルジャークの「弦楽三重奏ハ長調Op.74 B.148 」小林美恵さん、山﨑貴子さんのヴァイオリンに安藤裕子さんのヴィオラ、が奏でる珍しい楽器の構成の音楽になっているとか。しかし、3人の共演は興味一杯の競演でした。
続いて安藤裕子さんとピアノ野田清隆さんのブリテンの曲「ラクリメーダウランドの歌曲の投影Op.48 」 そして、ヴォ―ン.ウィリアムスのロマンス「揚げひばり」最後はモーツアルトの「ピアノ四重奏曲第2番変ホ長調Kv.493」ヴァイオリン2人、チェロ、ピアノの弦楽の響きは、とても心躍る曲でした。いかにもゆふいん音楽祭らしくでうれしかったです。
 ゆふいん音楽祭では、演奏が終わると、観客はホールを出ますが、今度はロビーで演奏家が出て来られるのを拍手で迎えます。演奏家自ら楽器を背負って出て来られる姿はちょっと驚きです。

では、また明日を楽しみにしています。と、演奏家の方々にご挨拶をして、私たちは夜道を家に帰りました。
 
台風12号の風雨警戒警報発令のテロップを見て由布院まで車で走りました。出かけるのが遅くなり、大急ぎで、ようやっと間に合う。今日は午後2時からのステージのみの音楽祭です。しかし、その素晴らしいこと、本当に大満足の音楽祭二日目でした。若い皆さん、地元の皆さんがスタッフとして働いて下さっているので、私たちは何もしないで、ただ音楽を聴くことに没頭させて頂けます。ありがとうございます。
ベートーヴェンと、コダーイの2曲の演奏が終わると30分のティータイム、地元由布院のおいしいお菓子が頂ける時間です。
スタッフをさせて頂いて居た時は、いつもざわつく雰囲気が何とかならないかと思っていたが、今回は、「先ずは飲み物を手にして下さい、そして、ゆっくり由布院のお菓子を楽しんで下さい」とのアナウンスがあり、とても良い雰囲気のティーパティでした。
  
由布院の皆さんの仲間に入れて頂いてスタッフをさせて頂き、本当にたくさん地元の皆さんと知り合うことが出来ました。今回も、お世話になった皆さんにお会いするのが楽しみでした。たくさんお話をしながら、良い時間を過ごすことが出来ました。 
いつも一緒にロビーで走り回っていたことこと屋のみさこさんと一緒においしいお菓子を頂きました。 本当に色々なことを思い出します。
夫も色々な方々に話しかけて頂いたり、カメラで写してくれたりと、楽しく過ごしています。 
 
最後にサプライズがありました。演奏家の皆さんの記念写真に呼ばれて一緒に写して頂くことが出来ました。後列左から:加藤昌邦氏、淵野みさこさん、加藤真樹子さん、(その前)野田清隆氏、中谷健太郎氏、小林美恵さん、溝口薫平氏、河野文昭氏、安藤裕子さん、前列左から桑野和泉さん、山﨑貴子さん、右端永野美恵子 ありがとうございました。
記念写真も終わり、演奏家の皆さんはまた楽器を持って、控室へと行かれます。 
演奏家の皆さんが控室へ戻られ、お客様もお帰りになりました。その後、スタッフの皆さんは会場を片付けです。一緒にスタッフをしていた久保田さんは今もスタッフをして下さっています。こうしてお会いするのが毎年の楽しみです。また元気で来年会いましょうと、お別れしました。 
台風12号が九州を抜けていくところです。でも、大した風雨が無くて、本当に良かったと思いました。 

今年もゆふいん音楽祭が無事に終わりました。次はいつでしょうか。ずっと会場だったこの公民館が取り壊して建て替えになるそうです。完成したら音楽祭がまた出来るでしょうか?それとも、どこかで小さな音楽祭が来年も出来るでしょうか?ご案内を待ちたいと思います。由布院には室内楽の音色が似会うといつも思う私です。
~Yufuin緑陰 コンサート~
先ず最初はベートーヴェンの 「ピアノ三重奏曲変ロ長調 Op.11」「街の歌」渡邊やわらさんの解説には《若きベートーヴェンの初期の特徴がはっきりした愛らしい音楽》と書いてある。昨日、きたね~と、ハグして迎えて下さった音楽祭の昔からのお友だち、やわらさんの曲目解説がとても楽しくて、大好き!この一見あれ?と思う解説も納得出来る、ホント愛らしい雰囲気満載のベートーヴェンです。臙脂のドレスの山﨑貴子さん。チェロは河野文昭さん、ピアのは野田清隆さん、もう期待一杯の人たち、私はピアノのよく見える席に陣取った。

二曲目はこれまた期待のコダーイの「ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲Op.7」 コダーイと言うだけで期待感マックスです。たがわず、本当に何とも郷愁をそそる音楽でした。そして、確かチェロとヴァイオリンの演奏よね、と見渡すが、やはりこれだけ!でも、確かに複雑な見たことも無い楽器がちらつく。《コダーイは僚友バルトークと共に祖国や周辺地域の民謡を科学的に本格的に現地調査した初の世代でした》とやわらさんは書かれている。民族楽器の音がする曲なんだそうです。だから私の耳もあながち~と。ヴァイオリンは小林美恵さん、チェロは河野さん、終わっても暫くは席を立てない、余韻に浸る音楽でした。 

いよいよ最後の最後、ドヴォルジャークの「ピアノ五重奏曲イ長調 Op.81 B.155」私はもう一度、席を確認、しっかりと、音楽を見たいと思った。黒いドレスの安藤裕子さん、臙脂のドレスの山﨑貴子さん、そして、チェロの河野さん、サンド色の煌めくドレスの小林美恵さん、ピアノは野田さん、《19世紀の半ば以降を生きたドヴォルジャークは音楽の国民主義を代表する最初の大作曲家のひとりです》とやわらさんの解説、とても良く判る、とても納得出来る言葉です。ボヘミヤ地方生まれの血が至る所で発揮されている?曲でした。アンコールでは第3楽章を演奏して下さって、復習まで出来たファイナルステージでした。次回のゆふいん音楽祭は何時かしら?それまで満ち足りた気持ちで待てると思いました。