2014年8月30日:湯布院映画祭
私たち夫婦は友達の久美子さんの車に乗せて頂いて湯布院映画祭に参加します。 心配されたお天気もよくなりそうな山の景色です。
今日は仲代達也主演岡本喜八監督の映画の特集です。「斬る」「殺人狂時代」「大菩薩峠」と3本立て続けの上映です。私たちは午後のプログラム1966年制作の東宝時代劇、「大菩薩峠」 がお目当てです。私たちの結婚した翌年の作品です。
会場の湯布院公民館のロビーには、懐かしい映画のポスターや貴重なシナリオが展示されています。 今年の映画祭は「東宝映画特集」1970年代前後の作品を中心に集めてあります。日本映画隆盛の頃の作品、夫や私の年代には特に懐かしいタイトルが並んでいました。
夫は映画とシンポジューム参加で夕方には、大分での集まりに出席のためJRで帰ります。久美子さんと私は、夜のパーティにも出席の予定です。 
今日のチケットとパーティ券です。
 

湯布院映画祭初参加の仲代達也さんです。
今年81才、ますますお元気です。映画も3本会場でご覧になりました。今からシンポジュームが始まります。
映画「大菩薩峠」は、初めて見たと思います。最初から怖い映画でした。冷徹な机龍之介が何のゆかりも無い巡礼のおじいさんを殺してしまいます、それから最後まで、息も切らせぬ殺戮の世界、最後の10分間、壮絶な狂気の世界が繰り広げられました。 この場面は海外でとても驚き絶賛されたのだとか。
 
机龍之介を演じた仲代達也さん、当時は31歳だったとか、共演者は今も活躍されている俳優さん、故人になられた名優さんたちでそれは見事な陣容です。日本の映画全盛期の作品だったと話され、今の日本映画界や、若い俳優さんたちにもう一度、日本映画の隆盛をと、しっかり語って下さっていました。
  
司会者と仲代達也さんで掲げて見せて下さった写真は、映画「斬る」1968年作品を、ミッションスクールの学園祭で上演したいと思い立った女子大生たちが、主演の仲代さんをも招いてシスター先生たちの了解も得て上映した時の記念写真です。仲代さんが発起人の女子大生にサインをしている写真です。
そして、その女子大生がこの方、湯布院映画祭のスタッフもされている地元の方、そして、今日の司会者は息子さんということで、驚きました。若い時代から日本映画、仲代達也さんの応援をされているのですね。稀有な出会いに仲代さんも感動、会場からも、感激の声が出ました。 
仲代さんへ、次々と会場から日本映画ファン、仲代達也ファンの方々の質問が続きました。マイクを握って質問している和服の女性はどうしても仲代映画と、仲代氏に会いたいかったとロスアンジェルスから飛んで来られました。
今日の仲代氏主演と、市川雷蔵主演の「大菩薩峠」 を比べてのコメントにご本人も会場も沸きました。
とても充実のシンポジュームでした。当時、東宝で助監督をされていた中谷健太郎さんに上映後挨拶をしました。「最後の10分間延々と続いた殺戮場面の撮影終了後、すぐに入ったが、とても熱気が残っていて凄いものだった」と、思い出を話して下さった。
私たちは明美さんと、夕食のために湯の岳庵へと行きました。
もうほんのりと、紅葉をした木々が美しい湯の岳庵のお庭です。虫の音が聞こえ、すっかり秋です。 
映画祭のゲストやスタッフの皆さん、お客様でいっぱいの湯の岳庵です。急遽小部屋に席を設けて下さっていました。
夕食を頂きます。卓上にコンロが置かれ、炭火で生シイタケを焼いて食べます。傘をおいしく食べた後は、軸も焼いて食べます。写真にマウスをあてて見て下さい!
食事を始めた頃、お仕事を終えて、美香さんの登場です。久美子さんと3人で映画祭パーティに主席します。
おいしいお料理が続きます。鯉の洗い、コーンポタージュ、どちらもとてもおいしいです。
 美香さんはお義母さんと、博多座に行ってきたと、おみやげを下さいました。これは今、評判の歌舞伎の隈取のFace Packです。
広げて顔に被せると、歌舞伎役者になれるとか・・・
今年は鮎を何回食べたかな、あんまり食べなかったです。今夜は美味しくいただきました。食べきったお皿にあったのは、頭だけでした。ご馳走様。 
ちょっと生々しいお肉、でも、この焼き具合がとってもおいしかったです。
デザートはプリンと水出しコーヒー、これがまたおいしい。どのお料理もほっこり優しい山里の味でした。隣の大広間は、映画祭関係の方々のお席、俳優の方々も出たり入ったり、華やいだ雰囲気の湯の岳庵でした。 
パーティまで時間があるので、あちこち散策、そして天井桟敷へ行きました。喫茶部門は閉店で、Bar山猫に変身していました。

私たちは色のきれいなノンアルコールカクテルを其々に注文しました。ちなみにわたしはオレンジのカクテル。 
吹きガラスの窓に灯りが写りこんで、とっても素敵。外の紅葉もこれからどんどん赤くなっていくでしょう。 
外は雨になりました。ゆふいん麦酒館で「第39回湯布院映画祭のパーティが始まりました。先ずは代表の溝口薫平さんのご挨拶です。
 乾杯の音頭は、ゲストのいまおかしんじ映画監督さんでした。乾杯の後は、多くの人に囲まれて楽しそうにすごされていました。

会場には、たくさんのお料理が並んでいました。この冷うどんがとってもおいしかった。
 ここはゆふいん麦酒館、自家製のおいしい地ビールが頂けます。ガラス越しの醸造タンクを見ながら飲める麦酒館です。私だけ飲みました。申し訳ないです。
湯布院の谷口さんに会いました。映画祭の地元側スタッフとして毎年、ゲストの方々のお世話をしたり、案内されたりしているそうです。   
毎年常連のゲスト奥田瑛二さんです。やっぱりカッコ良いですね。サインを頂く久美子さん。 
奥田瑛二さんの二人のお嬢さんです。安藤モモ子さんは監督さん、サクラさんは女優さんです。会場入りするやいなや、マイク向けられてご挨拶、明日特別試写上映される映画「0.5ミリ」の監督さんと主演女優さんです。介護の世界を舞台に撮影した人間賛歌の傑作だとか。
 奥田瑛二さんの奥様でエッセイストの安藤和津さん、やっぱりお美しいです。
映画運動家の寺脇研氏もゲストできておられ挨拶をすることが出来ました。その後、早速寺脇氏は、安藤サクラさんにインタビューでしょうか。  
会場はだんだん熱気に包まれてきました。たくさんの俳優さんたち、監督さんたちが来られているようですが、お顔もお名前も分からなくて、、
 あちこちで映画通の人たちの輪が出来ています。随分遅くなったので、私たちは、お暇することにしました。最後に美香さんと記念写真です。お世話になりました。
 湯布院映画祭 2014.5.27-31
上映会場: 由布市湯布院公民館
湯平会場:湯平ふれあいホール
 記録:Mie