2013年3月17日:阿蘇の野焼きに遭遇
夫と、一緒に久しぶりに熊本へドライブ、まだ緑の見えない草原の中の道を走ります。
しかし
あちこちから白い煙が上がっています。何だろう?もしかして・・・・
そう、そのもしかして、でした。 
なんと、それは阿蘇の野焼きでした。

草原は野焼きをすると、また美しい緑が生えそろう、害虫の卵も死に、美しい草原が守られる、とは聞いて知っていました。
そして、野焼きの終わった真っ黒になった草原も見たことがあります。でも、野焼きは見たことがありません。

バーナーを持った人が、枯れ草に火をつけて行きます。 
 たちまちバチバチと音がして、火が燃え上がります。白い煙が立ち上り、乾燥した枯れ草は燃え広がります。
真っ赤な炎、そして、燃えた後は、真っ黒の灰、たちまち真っ黒の草原になります。 
  
私は、気をつけて車を走らせます。夫は、これは凄い、と言いながら、カメラを構えます。
炎の側を走る時は、熱い熱い空気が押し寄せてきます。 
こんな野焼きに遭遇するなんて、本当に驚きました。
広い広い大観望への道です。たくさんの人が、大きなカメラを構えています。きっと素晴らしい写真が撮れるのだと思います。 
 このまま走って、熊本へ行けるのかちょっと心配になりました。しかし、警備の方も、気をつけて、、と通してくださる。
兜岩の休憩所で一休みです。ここでは多くの人たちが集まって、今から野焼きに出発のようです。皆さんは水の入ったオレンジ色のリュックのような袋を背負っています。
展望台からは、阿蘇の外輪山と阿蘇盆地が見渡せますが、今日は野焼きの煙で曇っています。 
 休憩所の前から野焼きが始まりました。火をつけると、たちまち、真っ赤な炎が上がります。
  
草原を赤い帯がバチバチバチと、燃え広がっていきます。まるで生き物のよう、赤い生き物が動いた後は、真っ黒の大地が広がっていきます。 
 午後3時、帰途の阿蘇高原です。往路は、茶色かった草原が、真っ黒になっています。
何でもなく走って来た草原が、私たちが熊本へ行っている間に、焼かれたのですね。一面真っ黒になっていました。
やがて、この草原にわらびやぜんまい、山野草が咲き放牧の牛が草を喰む。秋になったらすすきの穂がゆらぎ、幾代にも渡って、こうして守られてきた草原、今も大切に守られていることに敬意を表します。