2005年9月:ゆふいん音楽祭から生まれたCD

ゆふいん音楽祭から、ひとつのちいさな美術品が誕生しました。普通の言い方をすれば、CDです。収録されている音楽及びデータは以下に。

An die Musik-音楽に寄せて-
 
チェンバロ演奏:小林道夫 水彩原画:加藤昌邦
         《収録作品》
J.S.バッハ 平均律クラヴィーア曲集第1集より 前奏曲第1番 ハ長調 BWV846
C.ペツォルト(伝J.S.バッハ) メヌエット ト長調 BWV Anh.114、ト短調 BWVAnh.115
J.S.バッハ コラール前奏曲「我が確かき望みなるイエスは」ハ長調 BWV728
J.B.ルイエ レッスン ホ短調
F.クープラン クラヴサン曲集第3巻第15オルドゥルより「花咲く果樹園」、第2巻第6オルドゥルより「神秘なバリケード」、第3集第15オルドゥルより「子守歌またはゆりかごの中のアモール」                                《録音データ》
2005年8月19日及び7月29日由布院空想の森アルテジオ(ルイエのみ「ゆふいん音楽祭」ライブ)
使用チェンバロ フレンチタイプ 堀栄蔵(バッハ、クープラン)、中村壮一作(ルイエ)

[企画制作YUFUIN AC M.KATO, 制作協力 由布院空想の森アルテジオ]

世に出るまでのプロセスは、おいおい記していきましょう。
まずは、「できました」というご紹介。

「美術品」と記しましたのは、このCDはジャケットすべてに、東京や湯布院で個展も行っている音楽祭実行委員長加藤昌邦氏の手書き水彩画一点物が使用されているからです。
録音も加藤昌邦氏、編集などには小林道夫氏が立ち会いました。クオリティには厳しい湯布院の音楽好きたちも驚嘆する出来栄えです。
ジャケット作成にあたっては、最適な紙を加藤氏がナイフでカッティングし、自作のちいさな一点物水彩作品を一枚づつ収納しました。文字通りの手作り品です。加藤氏曰く、「浪人の傘張りみたいでした。」

音楽は大量生産の商品ではありません。
自主制作CDも簡単に作れる昨今、湯布院はどうしてやらないのかと、お尋ねの方も少なくありませんでした。理由は簡単です。皆が満足行くクオリティのものを、手作りできる数だけ作ればいい、と小林氏及び加藤氏が思っていたからです。

まずは100枚弱が制作され、湯布院町内限定、4000円也で細々と販売されております。販売場所は、亀の井別荘鍵屋、玉ノ湯売店、喫茶ことこと屋、空想の森アルテジオ。

なお、ジャケットに収納された加藤昌邦氏の水彩作品は、同じ大きさで額に入ったものがアルテジオで販売され、そちらは1万2千円也でした(加藤氏苦笑)。
ジャケットの一例をご覧下さい。
           
収録時間が短いのは意図的、とのことです。「音楽は板に入ったデータじゃないですから。(加藤)」

さて、このCD、果たしてどうやってゆふいんの外に配布しましょうか。直ぐにでも欲しい方は、アルテジオに連絡してみてください。連絡先は以下。
空想の森アルテジオ


蛇足ながら、小林道夫という人をまるで知らない若い音楽ファンは、以下をご覧あれ。
http://yufuin.d-b.ne.jp/tokushu/05_kobayashi.html
Y.M.F 文:渡辺和
製作:Mie